長距離を走る大型トラック。
運転は疲れたりしないの?眠たくなったらどうするの?
大型トラックは長時間運転することが多いので、運転の負担を軽減する、さまざまなサポート機能があるよ!
安全支援機能
安全性能
トラックの前方についているセンサーやカメラを使って、前を走る車との距離を計測。
近づきすぎると警告音が鳴ります。状況により衝突の危険性があるときは、衝突時の被害を軽減するために自動でブレーキが作動します。
センサーやカメラは前を走る車だけではなく、歩行者や停車車両、見通しの悪い交差点などでは前側方からの車両の接近も教えてくれます。
死角が多い大型車にはありがたい機能です。
わき見防止
運転席についてあるモニターカメラで、顔の向きやまぶたの開閉状態をチェックする機能。
運転していると見ることのできる、美しい景色や夜景ですが、それらに見とれてわき見をしていると、警報音が鳴り、警告表示されます。
おせっかいな機能ですが
わき見や居眠り運転による衝突事故を未然に防いでくれる、頼もしい相棒です。
バックモニター
車両の真後ろを確認するために設置してあるバックモニター。カメラを使って後方の状況を映し、運転席にあるモニターで確認ができます。
大型トラックは普通自動車と違い運転席から直接後方を見ることができません。運転席から後ろをみてもコンテナやタンクが見えるだけで、後方の様子はミラーで確認します。
そのため真後ろの状況はほとんどわかりません。バックモニターのない車両で納品時など、後方ギリギリまで建物に寄せて停車しなくてはならない時は、下車して直接見に行く必要がありました。
バックモニターにより下車することなく確認もでき、中には距離まで表示してくれるモニターがあるため、今ではなくてはならない装置です。
快適・便利な機能
オートクルーズ
高速道路を使って長距離を走る時に
最も活躍する機能がこのオートクルーズです。
どんな機能かというと、
一度速度を設定するとアクセルやブレーキを踏むことなく、設定した速度を保ってくれます。
積み荷を積んでいる状態や、上り坂等ではドライバーの操作を必要としますが、車種によっては後で紹介する排気ブレーキを使い、速度が出過ぎた場合にも自動で調整してくれるので、運転の負担が軽減されます。
その他にも前車との距離を保ってくれたり、急に目の前に割り込まれた場合などにブレーキをかけてくれる車種もあります。
ここ最近急速に進化した機能。自動運転に先駆ける機能ですね。
近いうちに運転手がいらない未来がくるのもわかる気がします。悲しいことですが…。
坂道発進
自動車メーカによって呼び名が違うこの機能。
例えば三菱ふそうなら「イージーゴー」日野自動車では「ESスタート」
信号待ちなどでもブレーキを踏み続ける必要が無く、坂道などの上り坂で発進時に車両を後退するのを抑制する機能。
この機能があればブレーキを踏まなくても、車両が動くことが無いため地味ですが、運転による疲労を軽減してくれます。
排気ブレーキ
エンジンブレーキの効果を増加させる機能で、ディーゼルエンジン特有の装置。
手元で操作(大抵は普左側のワイパーなどを操作するレバー)できONすることで、ブレーキ以外で減速できる補助ブレーキの事です。
完全に停車することはできませんが、ある程度、速度を落とすことができるので、ちょっとした下り坂で速度が出過ぎたときに使用することで、安全に走る事ができます。
ハザードランプ
ハザードランプは普通車にもついているので、使い方などはみなさんご存じだと思います。
違うのはついている場所で、普通車ならハンドルから手を放し少し手を伸ばす位置にあるのですが、大型車ではワイパーなどを作動させるレバーに一緒についているため、ハンドルから手を放すことなく、ハザードを点灯させることができます。
その便利さから普通車にも採用すれば良いのにと個人的には強く思います。
温冷風吹き出し
とても地味ですが有り難い機能で、コンソールボックス(運転席と助手席の間のスペースに設置されている収納BOX)にエアコンなどの冷風や温風を取り入れることにより、中に入れてある飲み物などを温めたり冷やしたりする事ができます。
長時間運転することが多いので、コンビニ等で買った飲み物などを、冷たいものは冷たく、温かいものは暖かい状態で飲むことができるので、嬉しい機能です。
まとめ
代表的なものをいくつか紹介させて頂きました。
大型トラックには、長距離運転によるドライバーの負担を軽減してくれる様々な機能がついています。ですが、現状ではあくまでも運転支援装置であってまだまだ運転の主役はドライバーです。
物流根幹を支える、大型トラックドライバー。
みなさんの生活のお役に立つべく、眠い目をこすりながら今日も走っています。
そんな長距離運転手に「お疲れ様」の一言を、心の中でも思っていただけると幸いです。