タンクローリー運転手になりたい
どんな免許や資格が必要なの?
上記のような悩みに現役運転手がお答えします。
この記事を書いているこちのこは、タンクローリーのドライバー歴20年。
自身の経験をもとにお伝えしていきます。
次に掲げる5種類。
これらの免許や資格を就職前、就職後に取得しました。
結論から言うと、タンクローリー運転手になるにはまず、大型免許が必要。
その後、就職する会社が運搬している方法、物によって取得する免許や資格が変わります。
就職前に取得 大型自動車免許
けん引免許
就職後に取得 危険物取扱者
高圧ガス移動監視者
毒物劇物取扱責任者
それぞれについて解説していきまます。
タンクローリー運転手になろうと思ったきっかけ
車の運転が好きだったのもあり、大型自動車に乗りたくて、教習所にて大型免許を取得しました。
ですが、当時働いていた職場では乗る車両に空きがなかったので作業員をしていましたが、ある日タンクローリーの運転手募集の求人広告をみて
今の職場では乗れないなら、受けてみようと思ったのがきっかけです。
就職前に取得した免許
けん引免許
求人広告に入社後、けん引免許を取得してもらうとの条件があったため、少しでも有利になろうと取得した免許。
トレーラータイプの車両を運転するのに必要な免許で、運転する部分(トラクター)に荷台が引っ張られるような格好で走行。トラクターと荷台は切り離しが可能。
教習所にて取得しましたが、普通の車両とは違った独特な動きします。
特にバックするとき、トラクターと荷台が逆の動きをするのでなれるのに苦労しました。
ちなみに私がが勤める会社では、ローリーとトレーラーで乗車手当に違いがあり
トレーラーに乗車すると距離にもよりますが約1.4倍の手当てを貰うことができます。
就職後に取得した免許・資格
危険物取扱者
就職後に一番最初に取得した免許です。
私が就職した会社では危険物以外の品物を運んでいますが、大半は危険物のため絶対に取得しなくてはならない免許でした。
【危険物は類別に6つに分類されています】
- 第1類 酸化性個体
- 第2類 可燃性個体
- 第3類 自然発火性物質及び禁水性物質
- 第4類 引火性液体
- 第5類 自己反応性物質
- 第6類 酸化性液体
消防法で指定されている危険物を扱ったり、保安監督業務を行うことができる資格。
タンクローリーは移動タンク貯蔵所という扱いになるため
運転手が扱う品物に対応する資格を持っているか、有資格者を同乗させる必要があります。
危険物取扱者の資格は3つの資格区分があります。
- 甲種 すべての危険物の取り扱いや保安監督業務を行うことができる。
- 乙種 1~6類に分類。取得した類の取り扱いや保安監督業務を行うことができる。
- 丙種 4類のうち、ガソリンや灯油など限られた物の取り扱いができる。
保安監督業務は行うことができない。
※丙→乙→甲 右に行くほど上位の資格となり、取得難易度もあがります。
甲種は大学で化学に関する単位を一定数取得しているもしくは、乙種を4種類持っているなど受験するにも条件があります。
詳しくはこちら消防試験研究センター
危険物手当等がもらえる会社があるので、もっていると給料UPにつながります。
高圧ガス移動監視者
就職し2番目に取得した資格です。
高圧ガスをタンクローリーで運ぶ場合に必要な資格です。私が就職した会社は、当時高圧ガスの運搬は行っていませんでした。
高圧ガスを扱っていた他社の給料が、勤めていた会社より給料が良かったため転職しようと取得した資格です。
のちに就職した会社で高圧ガスを扱うようになり取得していたのが、私だけだったため評価につながりました。
何があるかわからないものですね。
高圧ガスは安全に輸送するためには知識や技術が必要です。
高圧ガス保安法に基づいて監視、管理を行う必要があり知識や技術が身に付いていないと安全に管理することはできません。
高圧ガスは専門の資格がなければ取り扱いが難しいほど危険なものです。
資格取得にはこちら高圧ガス移動監視者
取得するには講習を受け試験を受けます。
重要事項、計算方法を教えてくれるので、講習をちゃんと聞けば比較的簡単に取得可能です。
毒物劇物取扱責任者
3番目に取得した資格です。これは自分が運んでいる物の物性を知りたくて取得した資格です。
毒物や劇物を取り扱う事業所に必ずこの資格を持っている人を配置しなければいけません。
毒物や劇物を実際に取り扱う上での安全確保についてや保健衛生上の危害の防止に努めたり
製造や運搬、陳列や貯蔵のための設備が法律の基準を守ったものになっているかどうかを点検管理するのに必要です。
事業所に一人有資格者が配置されていれば良いので、必ずしも運転するのに必要ではありません。
資格取得には各都道府県で行う試験に合格する必要があります。
※具体的な試験日程、試験方法などは都道府県によって違うので自身でお調べください。
「試験を受ける都道府県 毒物劇物取扱者試験」で調べると出てきます。
受験する県によって、難易度が全然ちがいます。お住いの県だけではなく、隣県の試験のレベルをチェックするのがオススメです。
まとめ
以上が、自身の経験をもとにタンクローリー運転手になる為に取得した免許や資格です。
「免許取得にお金がかかるし、ドライバーは敬遠されがちな職業ではありますが、
一人でも多くの人に興味をもっていただけると幸いです。」
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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